プロテインを摂取すると気持ちが悪くなるという方がいます。
今までどんな食生活をしてきましたか?そこからひも解けるのがこれからお伝えする対策方法です。
プロテインで気持ちが悪くなる理由
プロテインで気持ちが悪くなる理由はこれだけではありませんが、栄養面から考えられる原因は以下の2つです。
胃酸不足
プロテインは日本語に訳すとタンパク質です。タンパク質は消化酵素(胃酸を含む)や代謝酵素を作る大切な役割を果たしています。
胃酸は消化の第二段階にあたる重要な消化酵素です。胃の中で十分に消化ができないと未消化物のまま次の消化へと移ります。
プロテインは肉や魚などの食材に比べたら消化しやすい形になっているので、忙しい時の食事の代わりにはうってつけなのですが、一つだけ欠点があります。
胃酸が少ないと消化が不十分になるため、胃の辺りに不快感が出てしまいます。最悪の場合は腸に到達するまでにアミノ酸にならず、「吸収できない」「腸管を傷付ける」といった不具合が出ます。
胃酸不足のもともとの原因はタンパク質の不足です。プロテインを飲み始める前の食事が食べやすい炭水化物を中心とした食事であれば、確実に体内のタンパク質は不足しています。
プロテインの質
プロテインの質として考えられるのは二つです。
まず一つは分解の度合いが考えられます。
大抵のプロテインはペプチド状にまで分解されているはずですが、どこまで分解されているかは見た目では判断できません。
ジペプチドまで分解されていれば優秀!でも、市販のプロテインでここまで分解されているものはありません。オリゴペプチドまでしか分解されていなければ、アミノ酸を断ち切る作業(消化)には時間が掛かります。
今までまともな食事をしていなかったとしたら消化能力は乏しいので、消化が追い付かなくて気持ち悪さとなって現れます。
もう一つは甘味料・添加物の使用が考えられます。人工・天然が問題なのではなく、それ自体が体に合わなければムカムカするのは当然です。
これに関してはプロテインを購入する時に原材料を見てシンプルなものを選べばいいので、回避するのはそんなに難しくありません。
個人的に好んで飲んでいるのは以下の2つです。
こちらは珍しいグラスフェッド牛から作られたホエイプロテイン。シナモンパウダーとカルダモンパウダー(乳製品の消化を助けるスパイス)を一緒にシェイクして飲むとおいしいです。
※胃弱さんが胃痛を起こさなかったというレビューもありました。
こちらはミネラル・ビタミンを含むヘンププロテイン。溶けにくいのが難点です。味は独特ですが、きなこが好きな方なら飲めると思います。おやつ感覚で使用するのもいいでしょう(ヨーグルトに合う)。
プロテインの摂取方法
消化酵素の使用
お金を掛けても大丈夫という方であれば消化酵素の使用をおすすめします。
どちらを使用してもいいですが、普段からパンや麺類や乳製品をよく食べるという方はグルテンやカゼインを分解する酵素(DDP IV)が含まれるトリエンザを常備しておいた方がいいでしょう。
飲むベストタイミングは20〜30分前。直前でも直後でもいいですが、胃がスッキリした感覚を実感しやすいです(個人的体感)。
頻回摂取
お金を掛けてまでは……。
そういう方には頻回摂取をおすすめします。短時間でダイレクトに入ってくることが胃への負担につながるので、食事をする感覚で20〜30分の時間を掛けて飲んでください。
タイマーを5分にセットし、一度に飲む量を3,4口に留めます。5分が経過したらまた飲むといった感じで、ゆっくりと胃に入れてあげれば負担は掛かりません。
頻回摂取をしても気持ちが悪くなる場合は、プロテインを変更してみてください。他の商品を試してみても変化がないなら、受け入れ体制ができていない体だと諦めてアミノ酸に変えることをおすすめします。
この記事のまとめ
- プロテインで気持ちが悪くなる栄養的な原因は「胃酸不足」「プロテインの質」である。
- 胃酸(ペプシノーゲン)はタンパク質が主となって作られるので、プロテインを飲み始める前の食事が炭水化物中心であった方は少ないと考えてよい。
- プロテインの質は「分解の度合い」と「甘味料・添加物」である。消化に負担がかかったり体に合わなかったりで気持ちが悪くなる。
- プロテインの摂取方法としては消化酵素を飲む方法と頻回摂取の方法がある。どちらを試しても気持ちが悪ければ、アミノ酸からスタートした方がよい。