「唇に毒をぬってヒゲダンライブに行ったでしょう?」
解毒され、見事に浄化されました。本当に、彼らのライブは気持ちが穏やかになりますね。
- ダラダラとした日記のような感想が続きます。ご注意ください(ネタバレあり)。
- 日にちが経過してしまったため、トーク内容の記憶が定かではなく、感情に任せたふわっとした読みにくい文章です。悪しからず。
ヒゲダン SHOCKING NUTS TOURの感想
アルバムツアーでもない、アニバーサリーツアーでもない、ある意味ではヒゲダンからのプレゼントみたいなツアーが『SHOCKING NUTS TOUR』です。強いて言うならば、結成10周年ツアーだったのかもしれません。
武道館は中サイズの会場なので、派手な演出はありませんでしたが、とにかくライティングが奇麗でした。まるで18時以降に入場する遊園地! アリーナでも言っていたさとっちゃんの「ひとりひとりに歌います」は健在。
静かに「Pretender」から始まり、前半はメジャーデビュー以前の曲がちりばめられました。この多幸感は一体どこから来るのでしょうか? 体が曲と一体感になる感じがなんとも心地よいのです。
オーディエンスの私たちも楽しいのですが、何よりもメンバーの全員が自分たちの曲をかわいがっていて、「俺たち、楽しい!」の感情が全面に押し出されています。そのおかげで、会場中に笑顔が広がっていくのが分かります。
「犬かキャットで死ぬまで喧嘩しよう!」では叫びたくなりました。「寝ても覚めても続くこの幸せ」と。マスクの中では口パクで叫んでいましたが……。
インディーズ時代の曲は「かわいらしい」の表現が似合い、メジャーデビュー後の曲は「ひとひねりがにくい」の表現が似合います。「夕暮れ沿い」からの「Subtitle」は非常によい対比。
人は見る景色、出会う人、興味の幅が増していく度に魅力が増していきますよね。45を超えましたが、過去の思い出や学びを大切にしつつ、これからも心がワクワクする事にはためらわずに突っ走っていきたいなと思わされた瞬間でした。
このツアーのタイトルにもなっている「ミックスナッツ」は、本編の最後におしゃれな感じで始まりました。シングルのイントロよりも好き。シングルは昼間のフェス向きで、今回のイントロは夜間帯向きでした。大人はこちらを好む人が多いかもしれません。
うかつだったなあと思ったのは、アンコールの最後に歌われた「破顔」を知らなかったことです。ミックスナッツEPの存在を知らず、プレイリストに入れていませんでした。スマホライトを照らしてと言われて、ゆっくりと左右に振りながらじっくりと聴き入りました。
最後の最後に涙腺が緩みましたね。愛猫がしっぽを私の体にくっつけて隣りに座り、黙って寄り添ってくれるみたいな曲でした。ヒゲダンの曲はこういうところがあります。無理に応援するわけでもなく、お節介をするわけでもなく、強引に引っ張ろうとするわけでもなく、強い怒りを発するわけでもなく、「ただそこにいる」みたいな優しい世界線が広がっています。
ヒゲダンのライブはまだ3回目で、つかみきれていない部分もあるし、本人たちが自覚しているように20年も30年も続けてきた人みたいに「さすが! 最高!」という部分まで到達はしていません。それなのに、全く嫌な気持ちにもならなければ、もどかしい気持ちにもならないです。
本当に幸せな時間が過ごせて、ウキウキした気分で帰れるので、心のクリーニングになっています。ありがとうございます!
あと数年もしたら曲作りはペースダウンしてくると思うのだけれど、とにかく精神的にもバンド活動自体も壊れないでほしいなと思っています。ゆるく、長く、楽しく続けていってほしいです。私の老後のためにも(笑)。
ヒゲダン SHOCKING NUTS TOURのセットリスト
今回のツアーはセットリストが2パターンも用意されています。1日目と2日目で選曲が違うので、両日とも行く方が楽しめるサプライズ付きです。
※青森だけは「Subtitle」のリリース前だったので、他の会場と少しセットリストが違います。
- Pretender
- I LOVE…
- イエスタデイ
- コーヒーとシロップ
- 犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!
- バッドフォーミー
- 相思相愛
- 風船(未発表の新曲)
- Choral A
- 夕暮れ沿い
- Subtitle
- parade
- Anarchy
- Cry Baby
- Stand By You
- 宿命
- ミックスナッツ
- Universe
- 日曜日のラブレター
- 破顔
最後の最後までキラキラしていて、MCの言葉のチョイスも好感が持てて、この日の夜は変に興奮することもなくすんなりと眠りに就けました。