シカオちゃんの「神が降臨した」は「誇張しすぎでしょう!」くらいに受け取っている私ですが、この日は神が降臨したのではなく、神がかっておりました。
※長文です。小学生の作文みたいなコントのような感想ですので、読まれる方はご注意ください。
スガシカオ25周年ツアーの感想
この日は心に決めていたことがありました。絶対に泣かない! そして、前回みたいに体調不良に陥らない!
本編の感想
先に参戦したInstagramのフォロワーさんたちの興奮度が高かったのは、想像だにしていなかった『午後のパレード』からスタートしたからだと気付きました。
ほとんどのライブで『午後のパレード』は本編の終盤で歌われています。イントロが流れた瞬間、思わず「ふぅ〜」と声が漏れてしまいました(漏らさずにいられるか! バカヤロー!)。
一曲目から盛り上がって呼吸は続くのか不安でしたが、それを見透かしたかのように『コノユビトマレ』と『イジメテミタイ』が続きました。そんなバカな……。この2曲も終盤で歌われる曲なので、窒息してしまいそうでした。シカオちゃんとバンド全体の熱の入り方が高すぎて、音の波が「ゴゴゴゴゴー」と押し寄せ続けました。
最初の3曲は決して泣かせる曲ではないのですが、「どうして皆で歌えないのだろう(ごめんなさい なんとかなると思っちゃう)」という思いから涙腺が壊れそうになりました。「マスクしているのだから歌わせて(そんなこと言えるわけないじゃない)」。そんな気持ちが膨れ上がったものの、「もうすぐその時が来るから堪えなさい(ハンドル 手放すな!!)」と言い聞かせながらマスク内で口パクをしたのは私だけではないはずです。
ここまでものすごい熱量で書いてきましたが、この後の記憶が曖昧で困っております。いえ、『アシンメトリー』のやり取りも覚えているし、「ほほう。この曲ですか(イントロでタイトルが思い浮かばない現象が多発)」となったり、「ここでラブソングを歌うか! 」となったりして感情が整理できていない状態であったことは記憶しております。
大感謝祭なのでジャニーズ提供曲メドレーは必要だったのかもしれませんが、個人的にはもっとレアな曲が聴きたかったこともあり、少しだけ心ここにあらずな時間がありました。
その後のスガ曲に戻った時、個人的にグサッと心に刺さったのが『ぬれた靴』でした。若い頃は結婚式の帰り道のことを歌っていると思っていたのに、そうではないと気付いたのはだいぶ後のことです。どうしてこんなに刺さったのだろう? その答えはアンコールにありました。
新曲から本編最後までが凄まじかったです。18禁といわれる『バニラ』は、某アプリを思い起こさせるタイトルですね! 曲はカッコいいし、今後のライブでは破壊力が高いでしょう。しかし、個人的に歌詞の内容は好みではありませんでした。性格がSであっちはMなので、痛いのや苦しいのが好みではないのです(不要な告白)。
『さよならサンセット』は、曲を作っている時の経緯を聞かなければ過去の恋を歌う曲と思ったでしょう。しかし、ガラッと印象は変わりました。早くアルバムとして完成した曲が聴きたいです。
『国道4号線』はなんとなく『深夜、国道沿いにて』を思い出させる曲でした(国道しか合っていない)。プレゼントのスペシャルCDをリピートしたせいで、この曲がどうしても思い出せないでいます。クセが強すぎて……。
『アイタイ』からはひたすら踊りました。クネクネと腰をくねらせたので、多少のクビレは作れたことでしょう。
『サナギ』は初めてですね。知っている曲なのに、セットリストを確認するまで思い出せない曲でした。こんなにエロティックな曲を思い出せないのはなぜなのか? それは、これを書いている今になって知ることになりました。
『スガオンリー』と名付けたプレイリストがあるのですが、そこにアルバム『TIME』が入っておりませんでした。長らく聴いていない曲ということになりますね……。しかし、ライブで初めて聴いたかのような感覚に陥り、とてつもなく新鮮な曲に聞こえました。ほぼ豆粒のようにしか見えなかったシカオちゃんが非常にセクシー!
『Thank You』まではもうノンストップで艶っぽく踊らせていただきました。柔軟性ゼロの体でカクカクと(シカオ、ネットリトセメテクル。ヤスマセテクレナイ)。「うそ! もう帰ってしまうの? ひどいわ! 私のことは遊びだったのね!」と言いたいくらいあっという間な時間でした。
アンコールの感想
時間が押していたのか、アンコールはすぐに始まりました。
グッズの紹介後に始まったのが『真夏の夜のユメ』でした。推し俳優の一人、藤原竜也さんが主演を務めた映画『デスノート』の挿入歌で、当時はよく聴いていた気がします。
しっとりと歌われる『真夏の夜のユメ』にうっとりし、一番のゾーンに入ったのはこの時だったと記憶しています(遅すぎやしませんか?)。良い言葉が思い付きませんが、ステージに吸い込まれていく感じがして、その場に心を留めておくのが大変でした。
ものすごい引力で引き込まれていきそうになった後、数日前に初めての親友とも言える友人が亡くなったことを話し出しました。シンガーソングライター・スガシカオの礎ともなった中学からの友人だそうです。シカオちゃんの音楽や本のルーツは、全て彼の影響だったこと。そして、明日は告別式だと……。
この日は約5,000人の観客が入っており、1対5,000ではなく一人ひとりに向けて歌うと冒頭で話したのですが、この曲だけはたった一人の“彼”に向けて歌われました。
ここで歌われた『真夜中の虹』は、シカオちゃんの中にある信じられない気持ちや、伝えたかったことを伝えられないままに旅立たれてしまったことへの後悔などが込められていました。受け止めるのにすごく時間がかかりました。立っているのがやっとというか、自分の中でも起きた感情で気持ちがさらわれそうになりました。
(泣かない。今日は絶対に泣かないから!)
葛藤をしているところに、DURANが破壊力でいっぱいのギターを響かせました。こんなに野太い音でかき鳴らされる『Progress』はなかったはずです。ここで危うく涙腺が崩壊しそうになり、ずっと天井を見上げていました。
幾度となく支えの言葉になってくれた“あと一歩だけ、前に進もう”が、今の自分の心境にリンクしてしまって本当に危なかったです。そして、今、視界がぼやけた状態でこの部分を締めようとしています。
25周年記念スペシャルライブのセットリスト
ファミシュガの時と同様、選曲には苦戦したようです。
- 午後のパレード
- コノユビトマレ
- イジメテミタイ
- アシンメトリー
- 斜陽
- アストライド
- 10月のバースデー
- コーヒー
- ココニイルコト(ジャニーズ提供曲のメドレー)
- アオゾラペダル(ジャニーズ提供曲のメドレー)
- 夜空ノムコウ(ジャニーズ提供曲のメドレー)
- Real Face(ジャニーズ提供曲のメドレー)
- 前人未到のハイジャンプ
- ぬれた靴
- 春夏秋冬
- バニラ(アルバム曲)
- さよならサンセット(アルバム曲)
- 国道4号線(アルバム曲)
- アイタイ
- サナギ
- 19才
- ドキドキしちゃう
- Thank You
普段のライブではなかなか歌われない曲が多いです。しかし、私が聴きたかった曲は入っていませんでした。ライブで歌うことは二度とないのかもしれません(後ほど)。
- 真夏の夜のユメ
- 真夜中の虹
- Progress
最初に感じた熱は最後まで冷めず、興奮の波となって体の中で渦を巻き続けたライブでした。
個人的な思い
聴きたかった曲
え、、、これやるの??的な・・・やりますよっ!
シカタイより引用
メルマガでこの一文を読んだ時、Instagramのストーリーズで「言ったな!」とツッコミをしたのを覚えています。
ライブではあまり歌われることがない曲が数曲も入っており、それはファンにとって喜ばしいことですが、私の望んでいた曲ではありませんでした。
- かわりになってよ
- 性的敗北(アルバムのまま2曲続けて)
- 木曜日、見舞いに行く
- 38分15秒
- 8月のセレナーデ
- 雨ノチ晴レ
ぜいたくを言わせてもらえば、『4FLUSHER』からはもう一曲くらい追加したいところです。
「木曜日、見舞いに行く」を生で聴いてしまったら、嗚咽してしまって周囲の人たちに迷惑をかけていたでしょうね。フラッシュバックしてしまって(セットリストに入っていたとして、この日のシカオちゃんには歌えなかったのではなかろうか)。
※私がこのアルバムを聴くようになったのは、ソロライブに行き始めた10周年以降のことで、当時のことは全く存じ上げません。『4FLUSHER』は酷評の嵐だったとか……。YouTubeで「スガシカオ 4FLUSHER」で検索すると、とあるラジオがトップに出てきます。そこで語られているのでぜひ聞いてみていただきたいです。黒歴史であろうと、私はこのアルバムが一番好きです。何を聴いても、これを超えてくるアルバムがありません。
当たり前じゃない過去・現在・未来
亡くなられた友人の話をしている時、伝えたかったことがたくさんあると仰っていました。感謝の言葉も、文句の一つも……。「当たり前じゃない」。その言葉は、過去に何度も経験しています。その場にいた誰しもが。
私が初めて「人って突然死ぬんだなあ」と思ったのが14歳の5月。従兄が交通事故で亡くなった時のことです。それから何十年の月日がたち、日常が当たり前ではないと思い知らされたのが東日本大震災でした。
心の片隅にはいつもあるはずです。当たり前のことなど一つとしてないと。それなのに、愚かなのでしょうね。なんとなく無駄に過ごしてしまう日もあります。
大切な人に感謝もせず、そこに存在しているのが当たり前かのように感じてしまうことは一度や二度ではありません。食事ができることも、布団で眠れることも、くだらないことで笑えることも、怒れることも、当たり前のように感じて幸せであることを忘れてしまうことがあります。
この日のライブは、そんな自分に喝を入れてくれているような雰囲気がありました。この2時間半が楽しいって思えるのも当たり前ではない! 過ごしてきた日々も、現在も、まだ続くであろう未来も、大切に大切に扱わなければいけないなと気が引き締まりました。
まずは、相棒に伝えたいことは伝えておかなければと、帰りの電車でLINEを送りました。
事情があり、今年になって数回目の入院中。常に喜怒哀楽の激しい感情がむき出しな私なので、今さら感はありますが、言葉は鮮度なので“その時”に伝えないといけませんね。
翌日にかかってきた電話で「どうだった? 」と聞かれたので、「シカオちゃんのライブ?(あれもこれも話すぞ)」とワクワクしながら返事をしたら、「カレーだよ!」と言われました。今後は感情を押し殺して、気持ちは伝えないことにいたします(女心と秋の空((意味が違う)))。
実は、母にもライブの話をした後、「ありがとう、ごめんね、ごちそうさま……」と羅列してみました。「心がこもってないよね」。ごめんなさい。そうですね! その時々に伝えないといけませんね。
皆さんもぜひ、当たり前と思わずに、鮮度が高いうちに伝えたいことは伝えてみてください。喜びも、怒りも、哀しみも、楽しさも。