Official髭男dism Arena Tour 2024 Rejoice @Kアリーナ

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アリーナツアー 2024 Rejoice @Kアリーナ(2024.11.12)

ヒゲダンのライブに行って、初めて涙でマフラータオルをぬらしました。個人的な思いと、引き出しの増えた言葉(歌詞)と音楽に、グワングワンと感情が揺さぶられた一日でした。

※一ファンのグダグダな感想と初めての会場についてです。とんでもなく長いのでご注意ください(ネタバレあり)。

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ヒゲダン REJOICE TOURの感想

本編の感想

始まるまでは思い思いに時間を楽しむ観客でしたが、BGMの音が一段と大きくなった「Welcome To The Black Parade(My Chemical Romance)」で全員が総立ち! 自分たちの力とは関係なくコロナで声出しができなくなり、声出しが解禁となった後にボーカル藤原聡が声出しを禁止される事態になり、その思いを投影したのがこの曲だったのかなと感じました。

この時点で涙がポロポロ。過去に患った病気のことや、アルバム『REJOICE』が発売される前に起こった相棒の交通事故(全治3カ月)が、ぶわーっと脳内再生されて感情がぐちゃぐちゃになってしまいました。そこからの「Finder」がすてきでした。

「Finder」は映像による演出で、曲が終わるとメンバーが出てくる瞬間の映像に切り替わります。観客も映し出されて鳥肌が立ちましたね。「Welcome To The Black Parade」と「Finder」の世界観がミキシングされて、本編に移っていくというにくい演出。まるで一人の人間の人生を曲でたどるかのようでした。

そこからガツンと盛り上げてくるのかと思いきや、「Sharon」をぶつけてくるというセットリストに涙腺が崩壊しました。一定の年齢以上には「Sharon」で紡がれる言葉の一つ一つが刺さると思うのです。ヒゲダンファンは私世代(40代以上)も多いので、ハッとさせられてしまうのでは? 余計なアレンジもなく、しっとりと歌い上げられたので、涙がこぼれ落ちるのを必死でタオルで拭っていました。

実は、アルバムの曲順通りに「Finder」と「Get Back To 人生」がそのまま演奏されることを期待していました(この流れが好きな人は多いと思う)。つなげないと違和感が残るのではと思っていたのですが、意外や意外、「Sharon」を挟んでから「Get Back To 人生」がしっくり来ました。感情を揺さぶってからのダンサブルな世界へ突入。一人で聴いている時間よりもドーパミンがうれし泣きました。

※アルバムがこの順番だと重過ぎるから、ライブならではのマジックなんだと思う。

アッパーな曲がこの後も2曲だけ続きます。これをやらなきゃヒゲダンのライブは始まらないPart1「Stand By You」。「宿命」でウォーミングアップされた体を使って、全力でクラップ & 声出しして声を枯らしました。

私をヒゲダン沼に落とすきっかけとなった『Official髭男dism one-man tour 2019』から5年。私にとって2回目の声出しで完全トリップできました。

正直に話すと、Part1とPart2を楽しみに行っているところもあります。観客のエネルギーが一体化する最高のライブ向きの曲であると思うので、ヒゲダンがおじいちゃんになっても(私は生きているかどうかは分かりませんが)やってほしいと願っています。これほどのエクスタシーはなかなか味わえないので。

この頃の歌声よりも今の歌声が好きです。この頃は少し高めなので。ハイトーンボイスを取り上げられがちなさとっちゃんだけれど、私は低音部をもっとフィーチャーしてほしいと願っています。

杉野遥亮さんから! トップコートつながりの中村倫也さんのドラマの主題歌もやってほしい(笑)

この後から少し私に異変が……。なんと、近くのお客様が飲んでいたお酒の揮発アルコールで酔ってしまうという悲しい事態に(下戸です)! それでも、なんとか「Subtitle」までは耐えたのですが、その場にいたら倒れるかもと思って会場を出ました。そんなわけで、「キャッチボール」〜「うらみつらみきわみ」くらいまでの記憶が薄っすらです(ヒゲダンを知るきっかけとなった曲「115万キロのフィルム」も聴けずで悔しい)。

これをやらなきゃヒゲダンのライブは始まらないPart2「FIRE GROUND」には戻ったのですが、残念ながら皆さんと一緒にこぶしを上げることはできず……(なんとも情けない)。その代わりに、会場全体の楽しそうな雰囲気とショルキーさとっちゃん & ギターヒーロー大ちゃんのアレがいつもと違った目線で見れたので、非常に貴重な体験ができました。

「うらみつらみきわみ」は、耳をかっぽじって目を見開いて、踊りながら聴きたかったです。アルバムのアッパー曲の中で一番のお気に入りだし、「うらみ」「つらみ」要素がゼロのちゃんまつ満載映像が面白すぎたので。この曲は今後も鉄板になっていくだろうから次回以降で弾けようと思います。

「ミックスナッツ」辺りからは体調が良くなり始め、それまでのうっぷんを晴らすかのように全力で踊らせていただきました。「Anarchy」は原曲推しですが、Rejoiceバージョンはライブだと化けますよね(もともとはライブ用のアレンジだったこともあり)。耳だけで聴くのと雰囲気を混ぜて聴くのとでは大違いです。

ロヂウラベースはYouTubeで聞いてます。ちゃんまつ日の、2人でするゆる〜いやり取りが好き!

最強に盛り上がった後、泣きの時間がやってきました。みんなで完成させる「Chessboard」は今回の目玉の一つでもあります。聴く年代によって捉え方が変わる曲の一つでもあり、各々の思いが響き渡って胸がいっぱいになりました。流れる涙は拭うことはせず、そのまま流し続けました(それが自然の形だし)。ただ、残念なことに、会場の音響が悪いせいでハモりがほとんど聴こえてきませんでした(ショック)。

アンコールの最後に持ってくるだろうなと思った曲が本編の最後に歌われました。今回のアルバム曲で一番好きなバラード曲「B-Side Blues」で締めくくるとは!


この曲はアルバムが発売される前からリピートしていて、その度に頭に浮かんでくるのが家族で食事をしているシーンなのです。そこには亡き父と母と妹家族がいて、子どもたちがワーキャーしているどこにでもある日常の風景を俯瞰(ふかん)して見ている自分がいます。当たり前だと思っている時間がどれだけ特別なことなのかを思い起こさせてくれます。

この曲の要は最後の“失くしちゃなんないものはただ「続き」だけなんだ”であり、私の解釈としては「命を紡いでいく」でした。他の方々はどのような思いで、どのような解釈でこの曲をかみ締めたのでしょうか。リード曲でもないし、(CMに使われたとは言え)一般の方が聴く機会の少ない曲だと思いますが、多くの人たちに届いてほしい曲だと思っています。

美しく奏でられる「B-Side Blues」にうっとりしつつ、感情が高ぶって涙が滝になっていました。

アンコールの感想

魅惑の5文字“アンコール”は、爽やかなサウンドで始まる「Same Blue」からでした。50歳に片足を突っ込んでいる私にはくすぐったい歌詞でして、共感するには程遠いわけですが、演出が美しくてノリノリというよりは見とれてしまった時間でした。この曲は発表されたばかりのスタジアムや夏フェスなどの野外で聴きたいです。さわやかな風とマジックアワーがあったら言うことなし! 想像以上にライブ映えする曲です。

これを待ってましたの「SOUL SOUP」。歌詞はおぼろげでしたが、精一杯歌わせていただきました。聴くより感じる曲で、ものすごく化けます。大ちゃんのギターソロもカッコいい!

カラオケで歌った時に「歌えないよ。呼吸が止まるよ」と思っていたのですが、そういう曲ではなかったことに気付かされまして……。『OFFICIAL HIGE DANDISM one-man live 2024 -UNOFFICIAL-』の配信をみた時に、鳥肌がぶわーっと立ったのは言うまでもありません。ヒゲダンだけで完成する曲ではなく、ライブでみんなで歌うことによって完成するように作られているのかと思ったら、復帰の第一弾として歌われたことに意味がありますね。

最後は「TATTOO」で締めてくれました。『OFFICIAL HIGE DANDISM one-man live 2024 -UNOFFICIAL-』で聴いた時、普段とまるで印象が違った曲だと感じたのを覚えています。イントロが始まった時の幸福感たるや、ライブで聴いた人にしか分からないほど特別な一曲に仕上がっています。シンガロングが超気持ちいい(北島康介さんばりに)。今までのライブ鉄板曲とはひと味もふた味違いました。

生音で聴いてみたら、洋楽の世界観に近いのかなと感じました(ブルーノ・マーズのライブに行った時の感覚)。言葉では表せない良さがあり、とにかく音楽だけで心が踊ります。さとっちゃんの歌声も楽器かとさえ思ったくらいです(最上級の最高)。

おしらさんに全面同意です! 「ならちゃんの笑顔で世界が救われる」にも同意(本当に人たらしだよねと思う)!

覚えている限りのMCと自分用メモ

※順不同


声出し練習にまさかの美声「ミキティーーーーー」を(笑)。庄司夫妻にすっかりハマっている私にはツボだった。


ファンク・ジャズ・ロック・パンク・ソウルが入り混じった幅広い楽曲と、日本語の美しさが世界中に伝われ!

良いと言われたことは全部やりたいけど、自分自身が頑張れない時もあってつらかった。そんな時に、メンバーやチームのみんな、曲を聴いてくれているみんなの声や過去のライブが支えてくれた(さとっちゃん)。

病気はなった本人にしか分からない苦しみがある。真っ向から向き合えないふがいない自分と、もがいてもどうにもならない無力さに心が折れそうになる。苛立ちがあったり、大切な人を傷つけてしまったり、そんな自分を◯してしまいそうになったり……。でも、それでもただ待ってくれている人たちが必ずいて、あらゆる波を乗り越えた先に光が待っている。一人でもがいているようで、本当は自分と関わる人たちももがき苦しんでいると知る。私たちが好きな曲を聴いて心を奮い立たせるように、さとっちゃんも誰かの曲で奮い立ったんだろうな。「Welcome To The Black Parade」をBGMの最後に持ってきた意味を考えると、彼ら自身もただ一人の人間に過ぎないのだと感じた。過去の自分に重なって、泣かずにはいられなかった。

関東のライブはいつも緊張感を感じるけど、この熱気に安堵した。これにメンバーがうなずく(大ちゃん)。Kアリーナでライブをする夢を見て、その日まで「髭」を間違って書いていたことを、ステージ上でならちゃんに指摘された(さとっちゃん)。

そんなに緊張するものなの? 他のアーティストや関係者も多く来るからなのかな? お客さんはゆる〜い感じしかないけどなあ。 

(「FIRE GROUND」後)ならちゃん & ちゃんまつのラジオのような絡みMCが(トイレに行ってきていいよと 笑)! 急にポケポケ(アプリゲーム)の話を始めたちゃんまつと、ほぼ置いてきぼりなオーディエンスに温度差が出て、「明日はこの話はしない(ならちゃん)」と(ゲームに興味がない私も知らなくてポカーンでしたが、伊藤沙莉さんがCMでポケポケと言っていて「これかあ」と思った)。そこからなぜか、自分とちゃんまつのアカウント名をさらす(酔ってる? 笑)。

ヒゲダンのバランスを取っているのはこの2人なんだよなと、過去3回のライブからも感じている。ちゃらんぽらんなようでいてなんだかんだと雰囲気をまとめる長男がならちゃん、優等生なんだけどライブでのやんちゃぶりが半端ない次男がさとっちゃん、4人の中で一番の無個性だがメンバー間の平穏を保つのに不可欠な三男がちゃんまつ(ドラムそのもの)、上のきょうだいを見ながら成長する末っ子気質で最終的に場をしっかりとコントロールする四男が大ちゃん。さとっちゃんのMCは基本的に熱いし、大ちゃんはあまりふざけないので、この2人がいないとオーディエンスは完全に緩めない。ちゃんまつの「ライブは楽しいなあ」にはほっこりする。

(アンコール後のあいさつで)無くなってしまった会場もあって寂しい気持ちもあるが、Kアリーナのような新しい会場もできて新しい思い出が作れる。また遊ぼう(大ちゃん)。

大きな会場はともかく、ライブハウスは終了してしまうことも多く、売れるまでは小さな箱を渡り歩くミュージシャンは私たち以上に寂しい気持ちが大きいのだろう。しかし、それは決して悲しいことではないというのは「B-Side Blues」が表現してくれている。


私にとっては豊洲PITの次に良くない音だった。浴室の反響と似ていて奇麗に聞こえない。歓声が散らばってしまうし、ヒゲダンと相性が悪いように思うので「二度とやらないで」と思ったくらい。音響は良くないけれど、歓声とクラップ音が集音できる東京ドームのほうがマシ。

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ヒゲダン REJOICE TOURのセットリスト

セットリスト(本編)
  • Finder(映像による演出)
  • Sharon
  • Get Back To 人生
  • 宿命
  • Stand By You
  • キャッチボール
  • 日常
  • 濁点
  • Subtitle
  • 115万キロのフィルム
  • ホワイトノイズ
  • FIRE GROUND
  • うらみつらみきわみ
  • ミックスナッツ
  • Anarchy(Rejoice ver.)
  • Chessboard
  • B-Side Blues

2日目は、「FIRE GROUND」の部分が「ノーダウト」だったようです。

セットリスト(アンコール)
  • Same Blue
  • SOUL SOUP
  • TATTOO

感謝を込めて

アルバム『REJOICE』はライブのことを考えて作ったと、どこかで話していた記憶があります。特に、「SOUL SOUP」「Chessboard」「TATTOO」「うらみつらみきわみ」はライブで完成する曲だと実感しました(一人で聴くよりもずっといい!)。

何よりも、さとっちゃんの完全復活に拍手です。『SHOCKING NUTS TOUR』の時もポリープができていたなんて全く感じさせなかったけれど、歌声に深みが加わって過去以上に良くなっていました。

『OFFICIAL HIGE DANDISM one-man live 2024 -UNOFFICIAL-』の時に何度も「生きてて良かった」と叫んでいましたが、それは私たちも同じです。7月14日に相棒が交通事故に遭って気持ちがドン底に落ち、ずっと奮い立たせてくれていたのがアルバム『REJOICE』と復活ライブ配信と今回のアリーナツアー発表でした。救われ報われたのはこちらのほうで、「ありがとう」だけでは言葉が足りません。

来年の日産スタジアムも楽しみにしております!

※キリがないので感想文はここで締めます。

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