2月某日、都内にあるしろくま宅にて、バゲットの成形とクープを修業してきました。松戸でパン教室を開いているchoko先生も一緒でした。
年に数回はパン屋さん巡りをする仲で、パン焼き会を懇願したら快く引き受けていただけました!私が不得意とするバゲットの作り方を、成形・クープを中心に教えていただきました。
バゲットの成形(動画あり)
数年前に独学でバゲット修行に励みましたが、その時は初心者が扱いやすいリスドオルで作っていました。
リスドオルは扱いやすい粉なので、適当にやっても成形・クープともにバゲットらしい姿になったのですが、粉を変えてからは成形もクープも撃沈ばかりしていました(だから、しょっちゅうリュスティックを作る羽目に(笑))。
今回は好きで使用をしている難しい粉・スロヴェニアの塩・コントレックス・モルトパウダーをあずけ、しろくま先生にこねておいてもらいました。
ベンチタイムに入る前の成形ですが、ここから全てが始まります。しろくま先生の成形(左)は既に整っていますが、私の成形(右)はいびつなので最終成形で苦労をすることになります。
ベンチタイム前の成形で、ほぼ長方形の成形になるように注意する。
見た目の違いが分かるでしょうか?
しっかりと芯を作って成形をしている先生の生地は、ふっくらと丸みを帯びている棒になっていることが分かります。私は成形を終えるまでに何度も生地に触っているので、伸ばしているうちに生地がだれてしまっているのが分かります。
成形は時間勝負!生地に触れる時間を少なく、生地をしっかりと巻き込むこと!
速さに追いつけなくてピントが合っていませんが、ポイントは分かりやすいと思います(余計なおしゃべりも入っています)。聞き取りやすいようにスローモーションにしましたが、分かりにくかったら字幕を表示してみてください。
私は恐る恐る生地を巻き込んでいるので、いつまでたっても棒状にならず、その間に生地がだれてしまうことが分かりました。だれるだけで膨らみが悪くなるので、今後は成形の修行に励みたいと思います。
2人の先生に悪い部分を指摘されなければ、永遠にバゲットを作ることはできなかったでしょう。
バゲットのクープ
二次発酵が終わったら、冷蔵庫で30分ほど生地を冷やしてからクープを入れると生地がよれない!
クープの入れ方も、全然できていないことが分かりました。
クープナイフは寝かせているつもりでしたが、縦に刃が入っていると指摘されました。
クープナイフは限りなく寝かせて生地に当てる。生地を切るのではなく、表面をはぐくらいのつもりで刃を入れる。
プロではないから2,3回に分けてクープを入れてもいいけれど、2回目や3回目で刃が縦に入らないように気を付けなければいけないことも分かりました。
性格がバッチリ出ています。ほとんど刃が入っていません。
家ではこんなに生地を作る機会はないので、ほとんどの生地にクープを入れる練習をさせてもらいました。
エッジの向きがバラバラなのは、何度かクープを入れているうちに刃が縦に入っているからだそうです。入れ方のコツはつかみましたが、自分で作る時は細心の注意を払いたいと思います。
焼きすぎのパンとまとめ
2人の鬼教官に竹刀でビシバシやられながら手厚い指導をしていただけるなんて光栄です(笑)。
バゲットの生地はしろくま先生が教室で使用をしている粉でも仕込んでいたので、3人で食べるにしては多すぎる量が焼けました。
ちなみに、私が使用している粉はVIRON社製のラ・トラディション・フランセーズです。口が切れるくらいクラストがガリッとするのが好きなのでこれを使用していますが、初心者は挫折をするので使わない方がいいでしょう。
初心者にオススメの粉は、誰がなんと言おうとリスドオルです。雑に扱ってもほとんど失敗をすることがない粉ですが、風味がほとんど感じられないので今は使っていません。
しろくま先生が使っていたフランスという粉も扱いやすい粉だとか。こちらはクラストが香ばしく焼きあがりますし、ふわんとしたクラムがお好きな方に向いている気がします。
「セントル角食が食べたい~」とchoko先生にお願いしたところ、「失敗したから」と3日間も続けて(?!)焼いてくださいました。恐らく、プロにしか分からない失敗だと思います。
角食は「そのまま」「甘焼きトースト」「よく焼きトースト」の3つで食べ比べをするという、なんともオタク的なランチになりました。もちろん、いい子は絶対にまねしてはいけないクンクンもしております(笑)。
お得意のベーグル2種も焼いてきてくださいました。薄いグレーがかったベーグルはマルチグレイン入りで、こねている時はまるで泥のようだとか……。
実際に食べてみると甘みがあっておいしかったです。好みが分かれるかもしれませんが、雑穀が好きな方ならおいしいと感じると思います。
真面目なパン焼き会でしたが、食べるのも作るのも好きなパンオタクの集まりなので、想像以上に楽しかったです。
お肉は超レアが好きですが、バゲットはよく焼きが好きなので、家に帰ってプラス焼成をしました。
全く別物のバゲットですが、それぞれのクラストが楽しめておいしかったです。粉の違いを味わうのも楽しいですね!