食品添加物を気にしすぎる危険性

 昼間の貴重なお時間にご訪問いただき、誠にありがとうございます。食育アドバイザーのちえ(@funky_nutrients_c25)です。

 食品添加物=危険。私たちは誰かの言葉を信じて、その理由をとことん調べるわけでもないのに気にする傾向があります。

 健康に直接関わってくる食品添加物と、どのように付き合っていくべきなのかを掘り下げてみました。

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食品添加物は危険という概念

 食品添加物という言葉は、食品衛生法(1947年)ができたことによって広まりました。

 食品添加物=危険という考えは、発がん性物質という言葉が独り歩きした結果として起こっているものだと感じます(リスクは他にもある)。

 私も食品を購入する時は一応気にして見ています。どうせ食べるなら美味しい方がいいと思うからです。

 しかし、危険である理由は正確に説明できません。腸内環境を乱す、心筋梗塞のリスクが高まる、肝障害を引き起こす、アレルギーの原因になる……。全ては他人から得た知識でしかありません。

 数々の危険を示す本・インターネット記事・論文などはありますが、どれだけ摂取すると健康被害が起きるのかまでは分からないというのが実情です。大人と子供の違い・個人の代謝能力・生活習慣などによって変わるので、大規模な人体実験でもしないと明確にはならないでしょう。

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食品添加物には人工と天然がある

 食品添加物という言葉ができるはるか昔から、人の知恵で天然の食品添加物は使用されていました。最も有名なのが塩です。保存性を高めることでも知られています。

 塩が保存性を高める理由は、塩に含まれる硝酸塩が微生物などと反応して亜硝酸塩に変化することによるものです。亜硝酸塩はハムやソーセージの発色に使われており、体内で発がん性物質を生成するといわれています。しかし、この亜硝酸塩は他の食材にも含まれているし、私たちの唾液の中にも含まれています。

 「そんなのはへりくつだ。人工の亜硝酸塩は危険なんだ」。そういう人もいるかもしれませんが、人工であっても天然であっても安全と危険は紙一重です。

 人工的な食品添加物で大きな健康被害を引き起こすものに関しては使用禁止とされています。天然由来であっても規制はかかっています。

 添加物の危険性だけを考えるよりも、何がどう変化してどのように作用をしているのかを知っている方が賢い消費者といえるでしょう。

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食品添加物を気にしすぎる人の矛盾点

 食品添加物を気にしすぎる人の矛盾点は、食材や調味料や日常に潜む危険性に目を向けていないところです。

 例えば、日本ではどこの家庭でも常備しているであろうしょう油やみそなどの発酵食品の危険性を考えたことはあるでしょうか。

 発酵と腐敗には明確な違いがありません。人間が勝手に食べられるか食べられないかを判断しているだけです。発酵なら体に良くて、腐敗なら体に悪影響ということがいえます。

 同じ発酵食品でもくさやだとしたらどうでしょう。食べられる人にとっては美味しい発酵食品ですが、食べられない人にとっては腐敗した食品と言っても過言ではありません。

 それでは、海外ではNGで日本ではOKの食品添加物についてはどうでしょう。ここをつついてくる人は、日本の湿度が多い自然環境や海外との食文化の違いについて考えたことはあるでしょうか。

 ごめんなさい。私は考えたことがありませんでした。個々の食品添加物に多少のリスクがあったとしても、それが人の命を守ることにつながるのであれば、使った方がいいという判断になるでしょうね。減らせるなら減らす努力はした方がいいと思いますが。

 日本では特に問題視されていないかつお節ですが、いぶす際に発生するベンゾピレンに発がん性物質が含まれるとしてEUでは輸入を禁止しています。これを危険と受け取るか天然だから安全と受け取るかは人それぞれでしょうが、いろいろな背景を知らずに食品添加物を気にしすぎるのは体にも良くないです。

 これを言い出したらキリがないですが、作り置きはどうでしょうか。食べられる日数に明確な基準はなく、「冷蔵庫で2,3日は常備OK」「1週間ほどで食べ切るのが良い」などと人の基準で決めています。

 作り置きが出来る常備菜は冷蔵庫の環境が悪ければ日数が短くなりますし、食べる人の体調によっても変わりますよね。

 食材が持つ毒性や食べ合わせについても同じです。危険性はどこにでも潜んでいるのに、食品添加物だけを気にしすぎるのはいいことではありません。

 さまざまな危険性に目を向けた上で、どう付き合っていくかを考えるのが現代の食に対する正しい向き合い方ではないでしょうか。

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