男闘呼組の、30年遅れの解散ライブ初日に参加してきました。
※ザックリした感想です。子供の頃の回想と、だいぶ美化された気持ちがちりばめられています。ご注意ください。
男闘呼組 LAST FOREVERの感想
武道館で演奏するのは初だそうです。最後の最後に夢がかなったようで! そんな貴重な4日間のうちの1日に参加できたことを誇りに思います。
私が男闘呼組を好きだった期間は非常に短く、実は3曲しか記憶にありません。昨年の『音楽の日』で期間限定活動をすることを知り、ライブ情報が解禁になり、どこかで絶対に行こうと決めていました。
1曲目の『TIME ZONE』が始まった瞬間に涙がツーっと。成田くん(こう呼ばせていただきます)が歌ってる! ブラウン管の向こう側じゃなく……。一気に脳内が小学生に戻りました。
この後、覚えていた曲は『秋』『DAYBREAK』くらいでした。忘れているのか、聴かなくなってしまったのかは覚えていませんが、初めて聴いた印象でした。それでも、十分に楽しめたから不思議です。
男闘呼組の活動期間は5年くらいだったそうです。彼らが50代半ばということは、ずっと追っかけていた人たちも同世代でしょうね。活動休止の理由は知りませんが、バンドが解散宣言も解散ライブも行わずに消滅してしまうなんて、推している側からすれば明日からの楽しみを急に奪われる緊急事態としか言えません。
※意外と男性のファンがいらっしゃったことに驚きました。
この日は前田耕陽さんの55歳の誕生日で、みんなでワチャワチャと遊んでいました。耕陽さんのムチャぶりでダンスコーナーがありました。自分にバク転(バク宙?)・成田さんにムーンウォーク・岡本さんにロボットダンス・高橋さんに(失念)を。「俺たち、元ジャニーズだから」。
年齢のせいではなく、音楽とは裏腹に下手すぎます! 少しだけ調べてみると、4名ともダンスが苦手でバンドという形をとってデビューしたとか(合ってますか?)。今となっては、適所で輝けて本当に良かったと思います。35年分の歳を重ねたとはいえ、やはりカッコいいですもの。
※ジャニーズ感ゼロ。TOKIOとも全然違う。
まるでお笑いライブのようなイメージを植え付けるような感想ですが、最初から最後までしっかりとロックをかき鳴らしてくれました。初めて知った日から、私自身も35年分だけ歳を重ねたということもあり、当時の声質よりも今の声質のほうがしっくり来ます。
ダメ元で申し込んだ今回の『男闘呼組 LAST FOREVER』。とても良い時間を過ごせてよかったなと思いました。個々のメッセージもバッチリと響きました(もらい泣き)。
男闘呼組 LAST FOREVERのセットリスト
- TIME ZONE
- CROSS TO YOU
- DON’T SLEEP
- 自分勝手
- MEN’S BUGI
- PARTY
- YO-YO
- BACK IN THE CITY
- ロックよ、静かに流れよ
- ルート・17
- ROLLIN’ IN THE DARK
- Lonely…
- 不良
- みはり
- 秋
- Rock’in my soul
- Burn it
- 翼なき疾走
- DAYBREAK
ライブ前は曲を聴かないようにしている私ですが、今回ばかりは予習をしてから行けばよかったです。
- Stand Out
- Midnight Train
- 終わらない魂
- FOREVER
Wアンコールがありました。『FOREVER』は4人だけで演奏を。
男闘呼組に対する個人的な思い
男闘呼組がデビューした当時、私は小学6年生でした。光GENJIにうつつを抜かしていた私の視界に、ジャニーズらしからぬビジュアルの4人がズーンと飛び込んできたのです。
成田くんの“フォーカスされてもカメラから目線を外す歌い方”が、11歳ながらに「エロティック〜」と思ったのでしょうね。光GENJI友達には言えず、ひっそりとテレビの前や雑誌の前でドキドキしていました。
※今回のライブで「昭次〜」の声援が多かったので、私は思い切り王道路線が好きだったのだなと感じました。
音楽のジャンルなど知らない年齢でしたが、中学1年の半ばくらいまでは好きだった記憶があります(バンドブームがやってきたのでジャニーズから離れてしまった)。恐らく、好きだった期間は1年もないのですが、雑誌の切り抜きはたくさんありましたよ。
その後の男闘呼組の活動については全く知らず、気付いた時には『男闘呼組』というバンドがいなくなってしまいました。
あらゆることを調べるのが容易くなったある日、ふと『TIME ZONE』が聴きたいと思って聴きました(高橋さん、岡本さん、前田さんは俳優としてお見かけしていた)。その時に情報を調べて、男闘呼組がいなくなった理由を知ったのです。
そこからまた時を経て、男闘呼組としてテレビに出演することを知ったのが2022年。いわゆるガチファンではなかった私でも震えました。限定で復活して、ライブ活動も行うとのこと。
子供の頃はライブのチケットを取るのが恐ろしく大変な時代でした。並ぶか、日曜日の朝10時に電話をかけるか、(違法ですが)ダフ屋から買うかしか選択肢がなかったのです。先行申し込みで当落が分かる今の時代とは大違い!
※音楽を聴くのも大変だった。自由に聴けるのはラジオ・テレビしか選択肢がなかったから。CDラジカセは中学に上がるまで持っていなかった。
生で音楽を聴くハードルが高かった時代に聴けなかったバンドが、今は運さえあれば聴けるようになったのだから、申し込む以外の選択肢はないと思いました。
良かった。本当に良かった。生きてて良かった(誰のライブに行っても言ってる気がする)。
外部の力のせいで何かを諦めなくてはいけなかったり、自分のせいで好きなことを続けられなくなったり、いくつもの選択肢の中から思いもよらない方向に進んだり……。人生はまっすぐには歩けない。
それでも、小さな火種さえ持っていれば、どこかでつながることがある。小さな夢だったとしても、つながることがたくさんある。
『Chessboard(ヒゲダン)』の歌詞みたいになってしまった。
50歳に足を突っ込んでいる私は、常にその小さな奇跡の瞬間に出会うことがあります。遠回りを無駄だと思うこともないし、迷路に迷い込みやすい自分にダメ出しをする必要もないし、目の前の世界が永遠に真っ暗だと思うこともないと思っています。
語ってしまえばほんの一瞬でも、(男闘呼組の4人も、ファンも全て)それぞれが重みのある道を歩んでいると思うので、歳を重ねることは悪くないと感じた一日でした。
男闘呼組は8月26日をもって解散し、今後は後進バンドのRockon Social Clubとして活動していくようです。
成田さん名義の曲なので、本編で歌われることはなかったけれど、帰宅してからあらためて聴いてみました。テレビで聴いた時よりも歌詞の意味が染みてきてホロッと涙が……(呼人さん天才です)。
若い時は若いなりに楽しいことも多いのだけれど、経験不足による不器用さで生きづらいことも多いです。それが、40歳を超えた辺りからフワッと解ける瞬間が訪れた気がします(私の場合)。もちろん、それを感じるには地道な努力だったり、人への感謝だったり、思いやりを持って人に接したりと積み重ねが必要だとは思いますが。
男闘呼組が再結成してくれたのもうれしかったし、ラストライブに立ち会えて幸せでした。「50代を迎えるのが楽しみだなあ」とニヤニヤしながら帰宅の途に着きました(音楽は色があせなくていいね)。