お肉を食べるとおなかが張る方にやってほしい3つの調理法

昼間の貴重なお時間にご訪問いただき、誠にありがとうございます。食育アドバイザーのちえ(@funky_nutrients_c25)です。

お肉は種類によって栄養素の含有量に違いはありますが、たんぱく質・脂質はもちろんのこと、ビタミンB群・鉄・亜鉛などが豊富に含まれるため、体や心に栄養を与えるためには積極的に摂取したいバランス食材です。

しかし、「お肉を食べるとおなかが張って苦しい!」と仰る方も多いですね。胃腸の調子が悪いと、普段は食べられる方でも消化や吸収ができないこともあります。

食べたお肉の栄養素はきちんと吸収させないともったいないので、こういう時は他の方法を取り入れてみましょう。どなたでもできる方法なので、面倒臭がらずに試してみてください。

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お肉を食べるとおなかが張る方におすすめの調理法

お肉はたっぷりと摂取していただきたい食材ですが、お肉だけがバランス食材ではありません。あの手この手を使い、お肉と同等の栄養素を体に吸収させましょう。

魚介類の出汁を活用する

近年、おみそ汁が食卓に並ぶ家庭は減っているようですが、こんなに素晴らしいアミノ酸スープはありません。積極的に食べるようにしましょう。野菜もたっぷりと食べられます。

アミノ酸はたんぱく質の最小単位なので、胃腸が弱っている方が食材からたんぱく質の補給をするのに最も適しています。吸収を助けるビタミンB6(ビタミンB群が豊富)も摂取できます。

魚介類の出汁なら胃腸に負担がかかりませんし、かつお節やいわし節など種類を変えれば、たんぱく質の連続摂取も避けられます。

忙しい日々のなかで、出汁を取るのは面倒だと思う方もいるかもしれませんが、料理をするよりも簡単です。「うそでしょう?」と思われる方には、梅津有希子さんの『もっとおいしい、だし生活』をおすすめします。

こちらの本を読むと、「こんなに簡単でいいの?」と思うはずです。出汁がもっと身近になることは間違いありません。

高級料理店ではないので、出汁を丁寧に取る必要はないのです。奇麗に取ることよりも、栄養素を摂取することを目的としたいので、気にならなければこす必要もありません。こさなければ、鉄・亜鉛・マグネシウムといったミネラル分やビタミンD・ビタミンEなどのビタミン類も摂取できます。

体調が優れない時は、大きめのスープカップにかつお節と千切ったのりを入れてお湯を注ぐだけで、アミノ酸&その他の栄養素が摂取できるバランススープが作れます。味付けは、しょう油でもみそでもお好みでいいと思います。

あさりやしじみを使ったおみそ汁もおすすめです。お肉を食べるよりはつらくないと思うので、身もしっかりと食べてください。

百歩譲って無化調の出汁パックを使用するのはいいとして、たんぱく質の摂取という観点では顆粒出汁を使うのだけはやめましょう。

私は自他ともに認める“THE 大ざっぱ人間”なので、梅津さんの本に書かれている通りに出汁は取っていません。朝食を食べる前に、かつお節やいわし節などを出汁専用にしている野田琺瑯のストッカーに3つかみくらい入れて、その日に飲むみそ汁分の水を入れて放置しております。出汁殻は冷凍しておき、朝のスープに入れて食べています。昆布出汁は何にでも使えるので、常にストックしてあります。

市販のボーンブロスを活用する

最近になって注目を浴びているボーンブロスですが、自分で骨を購入して出汁を取ろうとすると意外と面倒です。血抜きや臭み取りが必要なので、料理が好きではないと挫折する方もいるでしょう。

骨から溶け出したアミノ酸やビタミンB群などが、余計な手間を掛けずに摂取できます。そのまま飲んでも体にいいですし、料理の出汁として使用することも可能です。

ボーンブロスは魚介類の出汁と同様にアミノ酸の状態で体に入っていくため、お肉を食べた時のようにおなかが張る心配が少ないです。

野菜やきのこ類をプラスすれば、不溶性繊維も一緒に摂取できて一石二鳥です。わかめやもずくの酢の物などもプラスすれば水溶性繊維も摂取できるので、腸内環境を整えるためにも一工夫はしてください。

最近は、スーパーでもガラスープが売っています。個人的にはアマタケ『南部どりのガラスープ』がおすすめです。

こうじ入り調味料の力を活用する

日本が誇るこうじの文化を侮ってはいけません。こうじ入りの調味料にお肉やお魚を漬けて、焼いたり蒸したしするだけのシンプルな調理を取り入れてみてください。たんぱく質が分解されてやわらかくなり、消化の助けになってくれます。

  • しょう油
  • みそ
  • 塩こうじ
  • 甘酒(甘こうじ)
  • 醤(ひしお)

など

分解が早いので、できれば菌が生きている状態の調味料があるといいですね。しかし、スーパーで売られているみそは殺菌されているものが多いですし、微生物が生きた状態の生上げしょう油はほぼ流通していません。

何でも手作りをするのがお好きな方は、みそやしょう油を自宅で作ってみてください。時間こそかかりますが、自分の常在菌が含まれるので、腸内環境を整えるのにもいいです。そこまで時間が取れない方は、塩こうじと甘酒(甘こうじ)を作っておきましょう。

塩こうじも甘酒(甘こうじ)も、こうじと軟水があれば簡単に作れます。ヨーグルトメーカーがあれば1日で作れてしまうので、購入することをおすすめします。

ズボラレシピ
  • 塩こうじ:「ぬるま湯300ml、米こうじ200g、塩60g」を容器に入れてかき混ぜ、58度で7〜8時間発酵させる。
  • 甘酒(甘こうじ):「ぬるま湯400ml、米こうじ200〜250g(ご飯は入れない)」を容器に入れて、58度で7〜8時間発酵させる。

※私が使っているビタントニオのヨーグルトメーカーには60度と書かれておりますが、温度設定を信じていないので57〜58度くらいに設定しています。実は、塩以外は測っていません。

でき上がった塩こうじと甘酒(甘こうじ)は、容器に入れたままで冷蔵庫に保管します。毎日の料理に使うなら問題ありませんが、数日に一度の間隔の場合はかき混ぜてください。発酵が進んで爆発します。

個人的におすすめなのは、「みそ+甘酒(甘こうじ)」または「しょう油+甘酒(甘こうじ)」に漬けたお肉やお魚を焼いて食べることです。みりんよりも優しい甘さで、お弁当のおかずにも合います。

使用するこうじは生タイプでも乾燥タイプでもいいですが、自分の舌や腸に合うものを選んでみてください。

生こうじは保存期間が短いので、私は乾燥こうじを使用しています。

こうじではありませんが、ぬか床や酵素の多いフルーツもお肉を柔らかくするのに適しています。いろいろと工夫をしてみてください。

魚料理のすすめ

魚料理は地味な感じがしますよね? しかし、お魚とお肉は調理法に大差はありません。洋風の味付けにすれば子供は喜びますし、塩焼きや煮魚が苦手という方でも積極的に食べられます。お肉よりも身がやわらかいので、第一消化(口の中でかむ)も苦ではありません。

お肉からは摂取できないDHAやEPAといったオメガ3系の脂肪酸や、免疫機能を高めたりや骨の合成などに関わったりするビタミンDを多く含みます。

お肉に比べると少ないですが、まぐろやカツオなどの赤身系のお魚や内臓まで食べられるアユやイワシなどにはヘム鉄を含むので、代用食材としてもおすすめです。

魚は種類が豊富なので、調理法さえ頭に入れてしまえば、たんぱく質の連続摂取を回避するのが楽だと感じられます。1日に3食で摂取するなら、2食は魚料理にしてみるのも一つの手です。

調理が面倒に感じて、なかなか手を出しにくい方も多いかもしれませんが、切り身や刺し身を活用すれば面倒臭さもなくなります。刺し身なら栄養素をほぼ摂取できるので、料理をしたくない時は刺し身を買ってくるといいですよ。

この記事のまとめ

  • 魚介類の出汁からアミノ酸を摂取し、たんぱく質摂取量を増やす。溶け出したビタミン類や、出汁殻に含まれるミネラル分もしっかりと摂取する。
  • ボーンブロスからアミノ酸を摂取し、たんぱく質摂取量を増やす。野菜や繊維の豊富な食材をプラスして、腸内環境を整える。
  • こうじ菌の力を借り、お肉やお魚を漬け込んで調理をする。たんぱく質の分解により、通常の調理法よりも消化がしやすい。
  • お肉より身がやわらかいお魚の料理を増やす。オメガ3系の脂肪酸やビタミンDの摂取量が増やせる。
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