約3年ぶりのヒゲダンライブに行ってきました。初のさいたまスーパーアリーナ公演! 人生の折り返しを過ぎて、このバンドに出会えたことは財産だなあと思えた1日でした。
- ダラダラとした日記のような感想が続きます。ご注意ください。
- 初ワンマンの時は、メンバーのことをよく知らなかったのでよそよそしい書き方をしていましたが、今回からは図々しくも親しみを込めた書き方をしました。
ヒゲダンワンマンツアーEditorialの感想
大きく分けて第一部と第二部がありました。前半は比較的聴かせる系、後半はライブの醍醐味でもある盛り上がり系で構成されていました。
映像から察するに『Pretender』からのスタートかと思いきや(アルバム曲ではないのであり得ませんが)、明るく『Universe』から始まりました。部屋やイヤホンで聴く時はそんなに好きな曲ではないのですが、アリーナクラスの会場ではこういう曲は楽しめますね。一気に気持ちがぶち上がります。
Instagramでいうところの映え曲のような3曲が続いた後、これからも歌い継がれていくであろう鉄板曲『115万キロのフィルム』がスタート。ヒゲダンとの出会い曲でもあるので、どのライブでも歌ってもらえたらうれしいです。アレンジやテンポが違うだけでイメージが違う曲になるところが好き。
この後、実はさとっちゃんが大好きなサプライズで『Shower』が始まる予定でした。暗転してしばらく無音が続いた後、機材トラブルが発覚! さいたまスーパーアリーナ初日だけの特別な時間がもらえました。
ならちゃんが、Netflixで『深夜食堂』を観て練習したという『思ひで』の弾き語りはなかなかのレア物でした。私も『深夜食堂』は観たのですが、曲は全く覚えていませんでした。一瞬だけ、ヒゲダン色が消えましたが、レコーディングの合間に遊んでいるみたいな雰囲気が面白かったです。
ならちゃんの弾き語りだけではトラブルがおさまらず、前日に情報が公開となったアニメの主題歌『ミックスナッツ(歌詞うろ覚え)』の弾き語りまで聴けることになりました。「怒られるかも〜。内緒にしておいて〜」ということでしたが、オーディエンスからすればそんなことは関係ないので、ただただ「ありがとう」という気持ちでいっぱいでした。
曲は本編に戻りまして。実は、本来ならば暗転後にさとっちゃんがギターを構えていて、「ボーカルはピアノ担当じゃないんかいっ」みたいな突っ込み待ちサプライズを決行する予定だったそうです。まさかアコギで歌うとは! 前回の時はちゃんまつとの2ドラムサプライズがあったので、ワクワク感が止まりません。日常でサプライズをされるのはあまり好きではないのですが、こういうのは大歓迎です。
ここから怒とうのアルバム曲が続きました。私が一番好きな『Bedroom Talk』には震えました。ファーストアルバムといい、セカンドアルバムといい、大ちゃんの曲が刺さります(これをエモいというのだろうか)。
ちゃんまつとさとっちゃんの合作『フィラメント』は、第二部を始める助走曲にふさわしかったです。「何か始まるぞ」という期待感を持たせる歌の演出。前へ前へと進む歌詞ともリンクして、高揚感が高まりました。
人格を変えてくれる第二部は『Anarchy』からスタートです。長くなるので全部の感想は書ききれませんが……。
イントロが鳴ってから、それまでくすぶっていた心の火が一気に燃え出しました。会場にいる皆の笑顔が見えるし、なんだか感情がグチャグチャに! どこで音楽を聴いても楽しいのだけれど、この一体感を味わうというのは生で聴く以外には体感できないことです。変なところで涙が出てきて、「私、情緒不安定なの?」と笑えてきました。
約3年ぶりのヒゲダンライブは、この瞬間を待っていました! 『Stand By You』でのクラップ。声が出せないのは拷問ですよね。マスクの中では口パクをしていましたが、本当にもどかしい瞬間でした(もっとあおってくれても良かったのに笑)。
感情がむき出しなのに不快感のない『ペンディング・マシーン』、皆で踊ろう『ブラザーズ』『ノーダウト』、全ての怒りを放出する『FIRE GROUND』、完璧アクト『Cry Baby』までの流れが楽し過ぎて記憶がないです。久しぶりのトリップでした。
私の予想では、アルバムの順番通りで『Editorial』からのスタートだと思っていました。ところが、ここまで盛り上がったところで急に始まりました。なるほど! 終盤にこういう曲を持ってくるとは斬新です。
オーディエンスが盛り上がり切ったところで本編が終了するパターンのライブは多いですが、このツアーは「何? どうして焦らすの? ここで終わらないでよ」。そんな終わり方をしました。
アンコールは映像が最初まで巻き戻され、伏線の回収のような状態で始まりました。ここで『Pretender』でした。生で聴くのは2回目。いいですね。これは絶対にライブで聴くべき曲だと思います。
アンコールなのに本編が始まるかのような演出で『異端なスター』がスタート! 途中でならちゃんバースデーを挟みつつ、圧倒的な歌唱力で会場を沸かせます。高音域の美しさよ。
最後に『I LOVE…』を持ってきたのは秀逸でした。この曲はファンクラブ内で説明してくれた曲の変化が頭の片隅に残っていて、最終的にゴスペル調として完成したのが鳥肌モノです。ライブで聴くのが初めてなので震えました。
さとっちゃんの「帰りたくない」という気持ちが如実に現れていて、「ああ、この気持ちを形にしたのが『ラストソング』なんだろうな」と思いました。終わってほしくないのはオーディエンスよりも演者なのかもしれませんね。
ヒゲダンワンマンツアーEditorialのセットリスト
機材トラブルがあったおかげで、2曲のおこぼれがあったのが良かったです。
- Universe
- HELLO
- 宿命
- 115万キロのフィルム
- 思ひで(楢崎誠 弾き語り)
- ミックスナッツ(藤原聡 弾き語り)
- Shower
- みどりの雨避け
- Bedroom Talk
- Laughter
- フィラメント
- Anarchy
- Stand By You
- ペンディング・マシーン
- ブラザーズ
- ノーダウト
- FIRE GROUND
- Cry Baby
- Editorial
- アポトーシス
- Lost In My Room
アンコールでは、前日が誕生日だったならちゃんのハッピーバースデー合唱もありました。
さとっちゃんはサプライズが好きですよね! 新宿のロボットレストランでレンタルした馬(?)が派手に登場しました。だらけてしまうので、こういう時間は個人的には必要はないと思っています。できることなら、もう一曲歌ってほしい!
- Pretender
- 異端なスター
- I LOVE…
個人的な思い
実は、前回のヒゲダンライブも追加公演でした。
メジャーデビューから約1年で武道館、約4年でさいたまスーパーアリーナを埋めるとは! いや、すごいです(しかも3日間)。以前も書いた通り、ファン層が幅広いので、まるでサザンオールスターズのコンサートに出かけたような気分になりました。
ライブファンでセットリストを調べていると、やたらと「MCがくどい」と書くレビューがありました。その方は何カ所も参戦していて、曲の世界観が壊れると言いたいようです。
ヒゲダンのMCは確かに長いと思いますが、今回が特別にくどいとは思いませんでした。アルバム『Editorial』は感情を爆発させた曲が多いので、世界観と合ったトークをしていたと思います。
多くのミュージシャンが葛藤をしたコロナ禍。信じがたい世界情勢。(心の中がザワつくものの)怒りや悲しみよりも、希望を感じられる曲をたくさん作りたいと言っていたのが印象的でした。
私の2大推しミュージシャン(※)には、変な曲と希望のある曲で残りの人生を彩ってもらいたいなと思っています。
※スガシカオ、Official髭男dism