【逆流性食道炎物語】胃液が上がってむかつきが治まらないなら今すぐ胃カメラ検査を!

夜の貴重なお時間にご訪問いただき、誠にありがとうございます。食育アドバイザーのちえ(@funky_nutrients_c25)です。

  • 胃もたれで食欲が減退
  • 食後3時間くらいで気持ち悪さが出現
  • 油ものや甘いものを食べると胃のむかつきが続く
  • 食事から数時間後に胃液が上がってくる
  • 食べ過ぎると必ず胃酸逆流で喉に違和感がある
  • 胸の痛み、みぞおちが痛い、背中が痛いなどの症状がある
など

これらをインターネットで調べると逆流性食道炎(胃食道逆流症)の情報が出てきます。特に、胃液が上がってくる感じが頻繁だと、勝手に逆流性食道炎と自己診断する方も多いでしょう。

しかし、逆流性食道炎ではない可能性も高いので、必ず胃カメラ検査を受けた方がいいです。

スポンサーリンク

胃液が上がってくる時の間違った対処法

食べ過ぎた時以外に胃液が上がってくる感覚を経験したことがなかった私は、食べ物が受け付けなくなってからすぐに病院に行きました(逆流性食道炎とバレット上皮の診断)。もし、胸焼けなどの症状が続かなければ、悪化させてバレット食道に進行していたかもしれません(無症状の人もいるそう)。

胃液が上がってくると、多くの方々が間違った対処法をしてしまいます。市販薬で胃酸を抑えてしまうことです。

逆流性食道炎の治療には、胃酸を抑えるためにプロトンポンプ阻害薬(タケキャブ、ネキシウム、パリエット、ランソプラゾール、オメプラールなど)が使われます。これは強力な抑制力があり、長期投与で肺炎・腎機能低下・胃がん・認知症などのリスクがあるという論文もあって投与制限のある薬です。

一方で、市販薬にも使われているのがH2ブロッカーです(ガスター10、ファモチジン錠「クニヒロ」など)。こちらは即効性があって投与制限もありません。

代償の大きいデメリット
  • 胃酸が抑制されて栄養の消化吸収を妨げる
  • がんの早期発見を妨げる
  • 感染症のリスクが上がる

など

症状が出る時のお守りみたいな使い方をしていると、他の病気を引き起こしてしまいます。

スポンサーリンク

逆流性食道炎に似ている病気

逆流性食道炎に似ている病気はいくつかあります。

  • 機能性ディスペプシア(機能性胃腸障害)
  • 胃炎
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
  • 食道裂肛ヘルニア(逆流性食道炎になりやすい)
  • 食道カンジダ症
など

この中で最も似ているのが機能性ディスペプシア(機能性胃腸障害)です。

機能性ディスペプシア 原因はストレス、自律神経の乱れ、胃の働きの異常

逆流性食道炎と大きく違うのは「みぞおちの痛み」「食事中に満腹感を感じる」です。食事中に満腹感を感じるということは、小食で栄養の摂取も吸収も他の人より少ないといえます。

反対に、逆流性食道炎になりやすいのはピロリ菌がいない人に多く、胃には問題がないから食べ過ぎが原因になりやすいです。症状が出ない限りはしっかりと食べられますし、症状がある時も食事の内容によっては問題が起こらないこともあります。

胃液に含まれるのは「塩酸」「ペプシン(消化酵素)」「粘液」ですが、機能性ディスペプシアの場合はこれらが少ない方が多いので、たくさん食べられない傾向にあります。

ペプシンはタンパク質を分解する消化酵素です。消化酵素を作るのに重要な栄養素がタンパク質なので、機能性ディスペプシアなのに勝手な判断で胃酸抑制剤を使用していると、タンパク質を食べる量が減って栄養障害を起こしやすくなります(エネルギー不足の人が多い)。

ピロリ菌を除去すると機能性ディスペプシアが治まるという例もありますが、診察してくださった医師によるとピロリ菌の除去をしたことにより逆流性食道炎を発症する人もいるようです。胃がんの予防に最適とはいえ、除菌後のケアができないと苦しむ人もいるのかもしれません。

スポンサーリンク

血液検査と胃カメラ検査は必須

逆流性食道炎と似ている病気だけではなく、胃の辺りに不快感を覚えたり喉に違和感を覚えたりする症状が胃がん・食道がん・肝硬変などであれば手遅れになるかもしれません。

人の感覚は当てにならないので、何か不快な症状を感じているなら血液検査と胃カメラ検査(胃内視鏡検査)をした方がいいです。

最初から消化器科を受診してください。この時に頑張っていただきたいのが「問診票を詳しく書く」ということです。

問診票の書き方
  • 症状が出始める前に起こった体の異変(症状に関係がなさそうなことであっても全て)
  • いつ頃から症状が出始めたか
  • 詳しい症状
  • 治療中の病気や服用中の薬
  • 身内に同じ症状を持つ人がいるか
  • 現在の便の状態とそれまでの便の状態
  • 症状があっても食べられるもの
  • 症状が出る前は食べられたもの
  • 食事量(症状が出る前と出た後)

他の病気を疑う場合でもそうですが、細かく書くことでより正しい診断に近付きます。書くのに時間はかかりますが、詳細を伝えることは大切です。

ずっと胃の辺りに不快感を感じていたにもかかわらず放っておいた父は、胃がんが見付かってたった半年で他界しました。不快感は体のサインなので放っておいてはいけません。インターネットで調べて自己診断したり、医師ではない人に偽診断してもらったりするのもNGです。

この記事のまとめ

  • 胃液が上がってきた時の間違った対処法は市販薬による胃酸の抑制。胃酸の出方が少ない方やがんに進行している場合など、取り返しがつかないことになる。
  • 逆流性食道炎(胃食道逆流症)と似ている病気はいくつかあり、その中で最も似ているのが機能性ディスペプシア(機能性胃腸障害)である。勝手に自己診断をしていると栄養障害を引き起こす可能性がある。
  • 血液検査と胃カメラ検査(胃内視鏡検査)をすれば正しい診断が出やすいので、胃の辺りに不快感を覚えたり喉に違和感を覚えたりするようであれば必ず病院に行くこと。
スポンサーリンク